2016年 05月 09日
MK01インプレッション ~実走編 |
さて、いよいよMK01の走行インプレに入ります。
導入目的がほぼ同様 ということで、比較対象はDedacciai SUPER SCUROです。
MK01の違いは、走り出しからわかります。
ペダルへの入力が、そのままダイレクトにリヤのホイールに伝わり、
そのまま加速につながります。
その途中に一切の抵抗もなく、スルスルっとスピードが乗っていき、
気づいたらあっという間に30km/hに届いている感じ。
今までのフレームは一体どれだけのトルクを捨てていたんだ!?と驚くほどです。
Dedacciaiに乗り換えると、こちらはこちらで速い。
むしろ、スタートダッシュはこちらの方が上手かもしれません。
トルクをかけた瞬間にスパッと反応し、フレームが先にすっ飛んでいくのに
体が引っ張られるように加速していきます。
とにかく全てにおいて軽い。軽くて速いけど、
それに自分がついていくのが大変 という性格です。
フレームが自分の体を後ろから押してくれて、
ワープ感覚で加速するMK01とは好対照です。
巡航速度はMK01が圧倒的に有利。
とにかくよく転がる。
Dedacciaiも高速型の優秀なフレームですが、
それよりも更にフリクションが少なく、30km/h巡航を難なくこなします。
ついつい、今は追い風なのかな?と勘違いしてしまうほどです。
しかし、その巡航速度からの追加加速は、やはりDedacciaiが有利。
どんな場面からでも一瞬で加速体制に入れるDedacciaiは
レースでスプリントをかけなければならない場合などには
非常に強力な武器になります。
MK01も加速が悪いわけではありませんが、
ダンシングなどで瞬間的にかけたトルクが
そのまま加速につながるわけではありません。
が、一定のトルクをかけ続けていると、
それを余すところなくスピードに変換して、ヌルッと加速していきます。
パンチャーやスプリンターにとってはモッサリしたイメージに感じるかも
しれませんが、エンデューロやロングライドでは
断然MK01の方が有利でしょう。
こういった特性は、おそらくフレーム構造に起因するのだろうと思います。
全てのチューブを直線でつなぎ、丸断面を多用したMK01は
応力伝達のロスを極力排した特性と、ラグドフレームのような振動吸収性
を併せ持ち、
一方、角断面を多用したDedacciaiは、とにかく剛性最優先であることが
その個性に現れているように思います。
そういえば振動吸収特性はMK01の方が優秀で、
細かいロードノイズは丁寧に丸めて
ロードインフォメーションだけ的確に伝えてくる
フィルターのような乗り心地も、ロングライドのときの疲労を
軽減してくれます。
もう少し擬人的な表現をすると、
Dedacciaiに乗っていると、「お前の脚力はそんなものか もっと踏み込んでみろよ」
とバイクに煽られますが、
MK01の場合は「君のトルクは1Wたりとも無駄にしないよ」
と語りかけてくるように感じます。
好戦的で乗り手を挑発するDedacciai
フレンドリーでどこまでも実直なMK01
と、いずれも高性能なカーボンフレームでも
その性格は正反対です。
MK01で特筆すべきは、その直進性の高さでしょう。
直線で手放し運転しても進路が全くぶれない安定性と、
コーナリングでハンドルを切り込んでもスパッと反応する
ハンドリング剛性の高さが両立している、
そのバランス点の高さには驚かされます。
これが「芯の出ているフレーム」ってヤツなのか?と思うところ。
ホイールベース自体は短めで、
直進性より旋回性能を重視したレース仕様のセッティングだといいますが、
どこまでも正確に、レールに乗っているかのようにラインをトレースする
フレームの性能は、ダウンヒルで安心して車体を倒しこんでいける
安心感にもつながります。
でも、Dedacciaiに乗り換えると、こちらも決してコーナリング性能は
低くない。というか、ハンドリングに対する反応の速さは一級品で
MK01と何ら選ぶところなしです。
が、直進性はやはりMK01に譲ります。
ロードバイクとして決して直進性が劣るわけではないのですが、
ちょっとしたハンドル操作の全てにフレームが反応し、
ここでも軽さを感じる。
Dedacciaiは何かにつけて、良くも悪くも軽さを感じるフレームです。
というわけで、総括です。
MK01の得点
・発進加速 ★★★★
・巡航速度 ★★★★★
・追い越し加速 ★★★★
・快適性 ★★★★★
・直進性 ★★★★★
・旋回性 ★★★★★
Dedacciai
・発進加速 ★★★★★
・巡航速度 ★★★★
・追い越し加速 ★★★★★
・快適性 ★★★★
・直進性 ★★★★
・旋回性 ★★★★★
ロングライド、エンデューロなど耐久系の用途にはMK01
クリテリウムなど一発勝負のレースにはDedacciai
という使い分けが、各々の個性をより活かせると思います。
元々瞬発力が無きに等しく、耐久性しか持ってない
「脚質:ランドヌール」な私には、断然MK01が適している
という結論になりそうです。
LONG RIDERS系の人がMK01を愛用しているのも納得です。
ちなみに、KLEINについても同じ基準で採点してみると…
・発進加速 ★★★
・巡航速度 ★★★★
・追い越し加速 ★★★
・快適性 ★★★★
・直進性 ★★★★
・旋回性 ★★★★
ってな感じでしょうか。
まぁフレーム単体価格で3倍も違うと、性能も違って当然です(笑)
それでも、BRMに投入して稼いだマイレージはKLEINが断然トップ。
ことロードバイクを使う限り、ブルベでマシン性能なんて、
どれもこれも同じなんじゃないか? という暴論で
このインプレを終わりますw
導入目的がほぼ同様 ということで、比較対象はDedacciai SUPER SCUROです。
MK01の違いは、走り出しからわかります。
ペダルへの入力が、そのままダイレクトにリヤのホイールに伝わり、
そのまま加速につながります。
その途中に一切の抵抗もなく、スルスルっとスピードが乗っていき、
気づいたらあっという間に30km/hに届いている感じ。
今までのフレームは一体どれだけのトルクを捨てていたんだ!?と驚くほどです。
Dedacciaiに乗り換えると、こちらはこちらで速い。
むしろ、スタートダッシュはこちらの方が上手かもしれません。
トルクをかけた瞬間にスパッと反応し、フレームが先にすっ飛んでいくのに
体が引っ張られるように加速していきます。
とにかく全てにおいて軽い。軽くて速いけど、
それに自分がついていくのが大変 という性格です。
フレームが自分の体を後ろから押してくれて、
ワープ感覚で加速するMK01とは好対照です。
巡航速度はMK01が圧倒的に有利。
とにかくよく転がる。
Dedacciaiも高速型の優秀なフレームですが、
それよりも更にフリクションが少なく、30km/h巡航を難なくこなします。
ついつい、今は追い風なのかな?と勘違いしてしまうほどです。
しかし、その巡航速度からの追加加速は、やはりDedacciaiが有利。
どんな場面からでも一瞬で加速体制に入れるDedacciaiは
レースでスプリントをかけなければならない場合などには
非常に強力な武器になります。
MK01も加速が悪いわけではありませんが、
ダンシングなどで瞬間的にかけたトルクが
そのまま加速につながるわけではありません。
が、一定のトルクをかけ続けていると、
それを余すところなくスピードに変換して、ヌルッと加速していきます。
パンチャーやスプリンターにとってはモッサリしたイメージに感じるかも
しれませんが、エンデューロやロングライドでは
断然MK01の方が有利でしょう。
こういった特性は、おそらくフレーム構造に起因するのだろうと思います。
全てのチューブを直線でつなぎ、丸断面を多用したMK01は
応力伝達のロスを極力排した特性と、ラグドフレームのような振動吸収性
を併せ持ち、
一方、角断面を多用したDedacciaiは、とにかく剛性最優先であることが
その個性に現れているように思います。
そういえば振動吸収特性はMK01の方が優秀で、
細かいロードノイズは丁寧に丸めて
ロードインフォメーションだけ的確に伝えてくる
フィルターのような乗り心地も、ロングライドのときの疲労を
軽減してくれます。
もう少し擬人的な表現をすると、
Dedacciaiに乗っていると、「お前の脚力はそんなものか もっと踏み込んでみろよ」
とバイクに煽られますが、
MK01の場合は「君のトルクは1Wたりとも無駄にしないよ」
と語りかけてくるように感じます。
好戦的で乗り手を挑発するDedacciai
フレンドリーでどこまでも実直なMK01
と、いずれも高性能なカーボンフレームでも
その性格は正反対です。
MK01で特筆すべきは、その直進性の高さでしょう。
直線で手放し運転しても進路が全くぶれない安定性と、
コーナリングでハンドルを切り込んでもスパッと反応する
ハンドリング剛性の高さが両立している、
そのバランス点の高さには驚かされます。
これが「芯の出ているフレーム」ってヤツなのか?と思うところ。
ホイールベース自体は短めで、
直進性より旋回性能を重視したレース仕様のセッティングだといいますが、
どこまでも正確に、レールに乗っているかのようにラインをトレースする
フレームの性能は、ダウンヒルで安心して車体を倒しこんでいける
安心感にもつながります。
でも、Dedacciaiに乗り換えると、こちらも決してコーナリング性能は
低くない。というか、ハンドリングに対する反応の速さは一級品で
MK01と何ら選ぶところなしです。
が、直進性はやはりMK01に譲ります。
ロードバイクとして決して直進性が劣るわけではないのですが、
ちょっとしたハンドル操作の全てにフレームが反応し、
ここでも軽さを感じる。
Dedacciaiは何かにつけて、良くも悪くも軽さを感じるフレームです。
というわけで、総括です。
MK01の得点
・発進加速 ★★★★
・巡航速度 ★★★★★
・追い越し加速 ★★★★
・快適性 ★★★★★
・直進性 ★★★★★
・旋回性 ★★★★★
Dedacciai
・発進加速 ★★★★★
・巡航速度 ★★★★
・追い越し加速 ★★★★★
・快適性 ★★★★
・直進性 ★★★★
・旋回性 ★★★★★
ロングライド、エンデューロなど耐久系の用途にはMK01
クリテリウムなど一発勝負のレースにはDedacciai
という使い分けが、各々の個性をより活かせると思います。
元々瞬発力が無きに等しく、耐久性しか持ってない
「脚質:ランドヌール」な私には、断然MK01が適している
という結論になりそうです。
LONG RIDERS系の人がMK01を愛用しているのも納得です。
ちなみに、KLEINについても同じ基準で採点してみると…
・発進加速 ★★★
・巡航速度 ★★★★
・追い越し加速 ★★★
・快適性 ★★★★
・直進性 ★★★★
・旋回性 ★★★★
ってな感じでしょうか。
まぁフレーム単体価格で3倍も違うと、性能も違って当然です(笑)
それでも、BRMに投入して稼いだマイレージはKLEINが断然トップ。
ことロードバイクを使う限り、ブルベでマシン性能なんて、
どれもこれも同じなんじゃないか? という暴論で
このインプレを終わりますw
by rindo-express
| 2016-05-09 02:45
| 自転車:全般
|
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