2016年 05月 08日
あらためてインプレ MK01とDedacciai。構造比較編 |
待望のMAKINO MK01が我が家に来て、早くも1ヶ月ちょっと経ちました。
その間、ブルベ、ツーリング、レース、… と、様々なステージで使用してみて、
色々わかってきたことがあるので、そういったことを
分析も含めて紹介していこうと思います。
現在新車購入をめぐって悩んでる方の背中も押しちゃうかも!?
というわけで、
どっかの雑誌の、メーカーヨイショ記者とは一味違ったレポートをどうぞw
まずは、データと外観から両者を比較してみます。
まずは重量について。
自宅の自転車の重量実測結果を比較してみました。
右端は嫁のANCHOR。初心者向けエントリーモデルなだけに
10kgオーバーと重量級^^;;
緑はKLEINにSPINERGY XAERO LIETを履かせたもの。
やはりアルミフレームは少々重量が嵩みます。
DedacciaiとMK01はホイールを共通にするため、
アルミ製軽量ホイールのNovatec SPRINT と、
38mmリムのCAMPAGNOLO BULLET ULTRAで
比較してみました。
ちなみにコンポは、DedacciaiはDURA ACEの10sをベースに
チェーンなど消耗品を105としている一方、
MK01は105の11sをベースとして、前後ディレイラーのみ
DURA ACE としているため、
MK01の方が多少重量としては不利かもしれません。
元々Dedacciaiのハイエンドモデルとしてラインナップされていた
SUPER SCUROは、やはりかなり軽量。
MK01は、重量では多少譲るものの、その差は僅差に収まって
いるといえます。
次にフレーム形状を見てみると…
以前にも紹介したとおり、各所のチューブが変形・ベンドされた
凝った形状のDedacciaiに対し、
直線主体の丸チューブで構成されたMK01が好対照です。
ダウンチューブのベンドや角断面とされた
トップチューブ、シートステーなど、
各部の役割に応じて自在に形状を変えられる
モノコック構造の強みを存分に生かしたDedacciaiは、
そこに造形美まで盛り込もうとしているところが
いかにもイタリアンバイクらしく、
派手なカラーリングもその構造を強調する
デザインになっています。
一方、MK01は応力伝達効率を重視して
全ての応力入力点の間を直線で結ぶという思想が
見た目にもよく現れ、
シンプルで実直というイメージです。
実際に各部を観察してみると…
ダウンチューブ
角断面から異形に変形しつつ緩やかにベンドし
ホイール干渉を避けながらホイールベースを
詰める構造のDedacciai
異形大断面ながら鋭角部分を徹底的に排除し
滑らかなRをとる直線形状のMK01。
フレームに鋭角な構造を作らないのは、
カーボン繊維の強度を最大限に発揮するための
配慮なのだといいます。
トップチューブとシートステー
Dedacciaiは角断面の細いチューブ。
トップチューブは滑らかにくびれて
造形美まで感じます。
シートステーは角断面が更に縦に潰され、
細い支柱となってチェーンステーにつながる。
ここまで凝った構造になると、もはや
チューブという表現が適切でないような…
MK01はトップチューブ、シートステーとも
オーソドックスな円形断面。
シートステーはそれほど極端に細くはありませんが、
単純な丸断面は振動吸収の効率はよさそうです。
チェーンステー
両者とも十分な太さで剛性を確保しているのは共通。
この辺は現代のフレームデザインの基本です。
でも、 やはりDedacciaiの方が断面が凝った形になっていて
ホイールとディレイラーを避けるベンドも強め。
ただ、他部分が角断面なのに対して
この部分は曲面を多用しており、
形状も適材適所に使い分けていることがわかります。
MK01は更にヌルッとした局面で構成。
形状もより直線に近く、その思想はフレーム全体に
一貫しています。
こうして各部を見てきて私が印象的だったのは、
チューブ集合部の構造です。
応力伝達構造をダイレクトに形状で表現し、
それを造形として強調しているDedacciai。
私もこのデザインに惚れてこのフレームを購入したのでした。
(シート下集合部は内部構造がどうなっているのかがちょっと気になる…)
一方、MK01をみてスゴイと思ったのが、
この滑らかな集合部!
鋭角な部分がどこにもなく、実に美しい!
また、集合部には大胆に大断面を採用し、
これが一枚の連続したカーボンシートで構成されていることを
考えると、剛性も抜群だろうと想像できます。
最後にヘッドまわり。
両者とも上下異径ベアリングを用いた
最近のトレンドに則った形状ですが、
その処理の違いが面白い。
トップチューブとダウンチューブ径の違いを
上下ベアリング径に連続させ、
間にキャラクターラインを入れて上下を分離する
デザインとしたDedacciai。
そのキャラクターラインをトップチューブに
連続させて、フレーム全体の
デザインを成立させているところに
イタリアデザインの遊びを感じることができます。
MK01はここでも実直に機能重視。
上下の異径を単純にベンドして
滑らかにつないでいます。
段差や角を排除した単純な造形なだけに
購入者がそこに自由なデザインを入れることができ、
私の場合にも青と緑の境界線と白いラインを
入れることができました。
…と、自転車に乗る前から色々なことがわかって面白い
両者ですが、次に
実際に走ってみたときの両者の個性を
観察してみます。
長くなりましたので、次のレポートで^^;;
その間、ブルベ、ツーリング、レース、… と、様々なステージで使用してみて、
色々わかってきたことがあるので、そういったことを
分析も含めて紹介していこうと思います。
現在新車購入をめぐって悩んでる方の背中も押しちゃうかも!?
というわけで、
どっかの雑誌の、メーカーヨイショ記者とは一味違ったレポートをどうぞw
まずは、データと外観から両者を比較してみます。
まずは重量について。
右端は嫁のANCHOR。初心者向けエントリーモデルなだけに
10kgオーバーと重量級^^;;
緑はKLEINにSPINERGY XAERO LIETを履かせたもの。
やはりアルミフレームは少々重量が嵩みます。
DedacciaiとMK01はホイールを共通にするため、
アルミ製軽量ホイールのNovatec SPRINT と、
38mmリムのCAMPAGNOLO BULLET ULTRAで
比較してみました。
ちなみにコンポは、DedacciaiはDURA ACEの10sをベースに
チェーンなど消耗品を105としている一方、
MK01は105の11sをベースとして、前後ディレイラーのみ
DURA ACE としているため、
MK01の方が多少重量としては不利かもしれません。
元々Dedacciaiのハイエンドモデルとしてラインナップされていた
SUPER SCUROは、やはりかなり軽量。
MK01は、重量では多少譲るものの、その差は僅差に収まって
いるといえます。
次にフレーム形状を見てみると…
凝った形状のDedacciaiに対し、
直線主体の丸チューブで構成されたMK01が好対照です。
ダウンチューブのベンドや角断面とされた
トップチューブ、シートステーなど、
各部の役割に応じて自在に形状を変えられる
モノコック構造の強みを存分に生かしたDedacciaiは、
そこに造形美まで盛り込もうとしているところが
いかにもイタリアンバイクらしく、
派手なカラーリングもその構造を強調する
デザインになっています。
一方、MK01は応力伝達効率を重視して
全ての応力入力点の間を直線で結ぶという思想が
見た目にもよく現れ、
シンプルで実直というイメージです。
実際に各部を観察してみると…
ダウンチューブ
ホイール干渉を避けながらホイールベースを
詰める構造のDedacciai
滑らかなRをとる直線形状のMK01。
フレームに鋭角な構造を作らないのは、
カーボン繊維の強度を最大限に発揮するための
配慮なのだといいます。
トップチューブとシートステー
トップチューブは滑らかにくびれて
造形美まで感じます。
細い支柱となってチェーンステーにつながる。
ここまで凝った構造になると、もはや
チューブという表現が適切でないような…
MK01はトップチューブ、シートステーとも
オーソドックスな円形断面。
単純な丸断面は振動吸収の効率はよさそうです。
チェーンステー
両者とも十分な太さで剛性を確保しているのは共通。
この辺は現代のフレームデザインの基本です。
でも、
ホイールとディレイラーを避けるベンドも強め。
ただ、他部分が角断面なのに対して
この部分は曲面を多用しており、
形状も適材適所に使い分けていることがわかります。
形状もより直線に近く、その思想はフレーム全体に
一貫しています。
こうして各部を見てきて私が印象的だったのは、
チューブ集合部の構造です。
応力伝達構造をダイレクトに形状で表現し、
それを造形として強調しているDedacciai。
私もこのデザインに惚れてこのフレームを購入したのでした。
(シート下集合部は内部構造がどうなっているのかがちょっと気になる…)
一方、MK01をみてスゴイと思ったのが、
この滑らかな集合部!
鋭角な部分がどこにもなく、実に美しい!
また、集合部には大胆に大断面を採用し、
これが一枚の連続したカーボンシートで構成されていることを
考えると、剛性も抜群だろうと想像できます。
最後にヘッドまわり。
両者とも上下異径ベアリングを用いた
最近のトレンドに則った形状ですが、
その処理の違いが面白い。
上下ベアリング径に連続させ、
間にキャラクターラインを入れて上下を分離する
デザインとしたDedacciai。
そのキャラクターラインをトップチューブに
連続させて、フレーム全体の
デザインを成立させているところに
イタリアデザインの遊びを感じることができます。
上下の異径を単純にベンドして
滑らかにつないでいます。
段差や角を排除した単純な造形なだけに
購入者がそこに自由なデザインを入れることができ、
私の場合にも青と緑の境界線と白いラインを
入れることができました。
…と、自転車に乗る前から色々なことがわかって面白い
両者ですが、次に
実際に走ってみたときの両者の個性を
観察してみます。
長くなりましたので、次のレポートで^^;;
by rindo-express
| 2016-05-08 16:56
| 自転車:全般
|
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